アイパオの話(その30)

2000匹のサクラマス稚魚たちの近況を報告します。2月4日オーノとイワモトの徹夜の搬送で大阪から福岡に運ばれ息絶え絶えだった稚魚たちの今では元気な群泳の様子をご覧願います。

我等開発館にたむろする高齢者チームにNさんという動作が鈍い仲間がいます。大体、職人仲間内では差別されたりイジメに会うタイプですな。ところが手先は鈍いが頭脳はシャープでありとあらゆる技術情報や世間のニュースに詳しい。

最近とみに認知症を自覚させられる中洲にとってNさんの滑らかな舌の滑りが羨ましい。そして何でも解説するのが大好きときている。それもあまりデタラメでもない。

「中っさん。そんな餌のやり方じゃダメですよ。こうやって少しずつ彼らの食い気を誘って餌が底に沈まないようにしなきゃ。メジナの撒き餌と同じよ」「じゃあ餌やりはオマエの仕事だ」それで休みの日以外はNさんが担当する事に。

次に「魚たちの水槽を周遊するスピード見たらお腹の太り具合が分かる」確かに朝一番と午後4時、Nが姿を出すと魚たち狂ったようにマッハ速で泳ぎ始める。200g程の餌が終わる頃には幸せそうにゆっくり泳ぐ。「そこでお終いにする」と。「なるほどなあ。養殖マグロの自動生体管理に使える」

中洲は考える。じゃあ餌の研究始めんといかん。「近くの吉田釣具とイオンに行って片っ端から撒き餌や食材買って来てよ。そしてアンタの魚たちに何が美味いか聞き出してよ。そしたら釣り餌のマルキューの会長に開発製造頼むから」という事でNさんは共生魚の飼育と餌開発担当部長に任命されました。

ところで稚魚たちは既に4倍くらいに成長しています。このままでは直に超過密で泳げなくなる。綺麗なセグチ女史「もう少し大きくなったら間引いて食べましょう」と。滅相も無い、可愛い魚たちを食べるなんて。先ずは共生館第2号を作ってそれから考えることにします。

アイロッドの話(その6)

CP+2019横浜見本市2日目です。

今回のルミカブースのテーマは「宝物探し」

こんな少女っぽい看板に惹かれて1人の男がブースに入って来ました。そしてハタノに耳打ちしておりました。後でハタノが言うに「実は私は河川の河口で宝石(何の宝石かはここでは秘密)を探すのがサイドビジネス。宝探しとBi見逃サーズ。これって僕の秘密を嗅ぎつけたのかと思ったよ。360°水中カメラがあれば川底に光る宝石を簡単にゲット出来そう。是非使わせて貰う。な~に一個見つけりゃ簡単に元が取れるよ」と。

世界一のドローンメーカーDJIとの関係取付に策を講じました。中洲が7年ほど前深圳をウロついていた頃は見本市でも目立たなかったのにご存知の通り現在のDJIは2万人が働く巨大企業。日本にも支社があって多くの日本人がプライド高く働いており中々簡単には商談出来ないのです。

DJI社が昨年暮れにリリースしたオズモポケットはジンバルが付いた超小型スポーツビデオカメラ。すごい新製品で世界の話題をさらっています。このオズモポケットとBiRodがコラボ出来たら面白い。ルミカダイレクトで奮闘中のイシバシが喜ぶだろう。そこで一計を案じたのです。

女性を口説くにはあっと驚かせるプレゼントを用意する事です。ビジネスだって同じ。相手が欲しがるモノを手品のようにサッと出すのです。

オズモポケットの目玉はスマホ接続。ダイレクトは出来ているが有線接続での遠隔操作は未だで勿論防水ケースも完成していない。普通のUSBケーブルでは全く役に立たないのでこの2週間古老ドガワが特殊ケーブルを自作、ヒラタが3D加工で手作りの防水ケースを中洲を喜ばせようと形にしました。

「嗚呼、残念だがまだ動かない」とのヒメノの悲嘆をよそに中洲は執念でこれを動かし会期の間中この遠隔操作に没頭したのです。そして企み通りBiRod4500の先端にオズモポケットを載せHUAWEIのモニターに会場光景を映し出しながらDJIのブースへ参じました。

スローで申し訳ないですがジンバルでレンズが揺れないのとオズモのカメラのシャープな映像をご覧ください。

「あのオズモポケットが竿の先に載って映像が出ている」さあ皆んな大騒ぎ。DJIのブースからは営業と技術の責任者が飛び出して来て「BiRodか!ウチの者たちはドローンよりも便利で凄いって評判だが・・・ウチのオズモがどうしてケーブル操作できるのだ。放送局からも要請があるがどうにもならんかった。それがどうして・・・」

だが喜びは束の間。重大なオズモの欠陥が露呈しました。手元からケーブルで竿先の小さなオズモに給電すると撮影がSTOPするのです。しかも撮影中はカメラの電源がモニターに流れて20分程しか撮影できない。この問題が解決できれば逆に何日でも連続撮影が可能となり強力な防犯カメラが誕生する。オズモの回路とAPPを変更しなければならないのか。難しいなあ。

夕方にはずっとルミカのBiRodを応援して頂いている高松氏がネットに紹介してくれました。

https://creators.yahoo.co.jp/wackys/0300014657