アイパオの話(その73)

今年に入っても相変わらずバタバタです。1月の米国CES出展はその極み2月にはNHKさんの「サラメシ」でオモロい爺さんを演じたので視聴者の対応に追われ生まれて初めて「時の人」の気分を味わいました。中洲の発明も会社経営能力も内実すこぶる怪しいモノで3月に入り「身仕舞い」を実行に移すことにしました。社長退任と社内改革です。

一方で4月から昨年お話ししました北海道は石狩市での大規模なアイパオプロジェクトがいよいよ開始されたのです。石狩湾沿いのなだらかな丘陵1万坪、ここにアイパオを200棟建設するのです。

一方で「本業を傾かせる新事業はやっちゃいかんぞ」との例の妖精の囁きが聞こえます。「今なら手が引ける」と5月の連休独り会社で思案のフリをして過ごしました。「如何せん」と。

商品開発も新規事業挑戦もそして会社経営も要は売れてナンボ、黒字かどうかです。じゃあ確実に儲かる方法を考えればいい。即ち会社の蓄えを減らさずに湯水の如く開発資金を投入する方法はないものか?

暫くしたら「アイパオを雪の中でデッカい雪だるまにしたらどうだろう」札幌の素浪人Nさんの話を思い出しました。それでググったら下の写真に出くわしたのです。長野の「かまくら」村の賑わいでした。

先週石狩の「ぎょぎょランド石狩」の開発現場に飛んでまいりました。撤退じゃなく目下のレジャーランド開発の延期要請です。

昨年出会って邯鄲相照らす仲となった薩摩隼人のSさんは開発資金など頓着なくどんどん石狩プロジェクトを進めております。

この1万坪。最低でも1億まあ2億円もかければ景観は良くなりそうしたらランドは成功するかも知れんがそんな資金はルミカは出せません。そこで昨晩ススキのの「イクラ御殿」でSさんに中洲士郎の秘策を授けたのです。しかし一升近く飲んで酩酊のSさん、メモを取りながら捻るばかり。

昨晩の記憶が飛んだSさん、デッキの上の3棟のアイパオに自信満々でした。BBQハウス、サウナ風呂、居住用グランパオです。モデルハウスですから当然ジャンジャン注文を取るつもりだったのでしょう。しかし中洲は「そりゃ絶対イカ~ん」と。

今年は11月までに30個のデッキハウス90棟のアイパオを建設。それと200台の駐車場の整地です。今は汚い荒地も雪に覆われれば別世界に変身します。

冬が来る前に営業開始。BBQハウスは2時間5000円、酒食材は持ち込み。サウナは12時間2000円、グランパオは1棟貸しで一泊15000円。雪が積もれば裏手は初級スキー場に、スノーモービルも走り眼下の石狩湾は夕陽の絶景、夜は星が湾に注ぎ、竿を持って歩いて降りた堤防は釣りのメッカです。人が寄り付かないわけがない。お客様をどうやって感動させるかです。その経営なら次女のゆきかだ。彼女はこの5年間山梨の白州で子供2人と開拓者をやっている。彼女を口説きに行こう。

ぎょぎょランドではiPAOはルミカの所有として年間20%の高利リース、それでも費用負担は年30万円。売上は一棟あたり300500万円。稼いだ金は春、雪が溶けたらSさん気兼ねなく全部使ってクラインガルテンを造成しそこに冬場活躍したiPAOをユンボで運んで設置するのです。

日本国中に広がる耕作放棄地50万ヘクタール。農家は年間10万円で貸してくれるはず。ミソはルミカがアイパオをリースして起業者は初期投資を限りなくゼロにして業務に専念できることです。

この話に中洲士郎ひとり悦に入っておりますが今のところ称賛の声など一つも沸きませんです。悔しいから誰も読まないこのブログに50年先ひ孫が自慢するように記録します。「今や世界を変えたぎょぎょランドその昔一世風靡したぎょぎょライト同様中洲爺さんがこさえたんよ」と。

アイパオの話(その72)

人は皆夢を見ます。そして少しだけ動いてみます。しかし実現に向けて実行となると何がしかの常識が働いて無理を慎むものです。ところが会社のトップとなると幾多の失敗にも懲りず結局、何やかや理屈をつけて実行してしまいます。周りに溜息を残して。

そんな失敗ばかりの中洲士郎、止せばいいのに赤字続きで役員達に閉鎖を迫られた米国子会社を救済するとの名目で2023年の米国CES見本市出展をぶち上げたのが昨年夏。

そこらの見本市とは訳が違う世界最大のショーです。どうせ出展を断わられると思っていたらコロナ禍のせいか主催者からOKが出て泡を食いました。コロナワクチン接種を逃げていたので米国入国は無理で渡航を断念するしかない。だが責任は言い出しっぺの中洲にあるから矢張り行かなきゃ格好つかない。そこで無理して急速2回接種で接種証明が出たのが12月27日。馬鹿高い航空運賃で1月3日仲間達と離れて爺さんは孤独の旅に。いやあ酷かった。航空事情悪くラスベガス空港に到着したのは福岡出て50時間後でした。

オノデラ君編集。照れ臭いが敢えて掲載しますね

手ぶらで帰ろうモノなら社内の侮蔑の眼差しの中、確実に欧米での企業活動はお終いになる。「どうせルミカは零細小企業、所詮世界を狙える会社なんかじゃないってことか」となる。

それにしても現地で見る日本企業の元気のなさ、それに対して韓国ビジネスマンの活発なこと。しかしTecWest会場で俯瞰するところ目新しいもの何もない。人目を引くのは精々韓国企業の刺青プリンター位。こんなモノに入場料400ドル払って誰が見に来るものかと悲観するが他の見本市との一番の違いは来場者の殆どがCEOだと言うことです。即ちその場で決断できる相手なのです。

我がブースではiPAOを2棟建てて最長11.5mのBiRodをそびえさせて人目を引いている。初日、来客少ないのでイシバシ君には、いい男が通りかかったらブースに引っ張り込め、俺が料理するからと伝えました。しかし彼女、斜め前のブースの若者が超イケメンで気になる様子。収穫少なかった初日の終礼、皆50ドルの昼飯の不味いサンドイッチに文句付ける。その中でルミカインドネシア社長の韓国人の姜さんだけ「3日目が勝負よ!」と1人気勢を上げる。それもその筈今日は韓国からは釜山市やウルサン市の市長等大物が続々ブースにやって来ました。矢張り韓国人同士だから諸々の悩みを共有できるのでしょう。

2日目少し大きな引き合いがアイパオとアイロッドに出ました。そして3日目奇跡が起こります。ミネソタからやって来たと言うアイスフィッシング場のオーナーが奇跡の震源です。ブースのアイパオと室内で放映中のオノデラ制作札幌茨戸川ワカサギ釣りのビデオを見て(驚愕してか)呆れて大笑い。先々続く数千棟のアイパオビジネスが舞い込んだのです。数十億円ですぞ。カナダや欧州でもアイスフィッシング関係者が同様にオッファーを出します。一様に「これぞイノベーション、氷の上で何十年も凍っていたがこんな発想は遂に浮かばなかった」と。

ミネソタでのアイスフィッシング大会の様子です

勿論本件受注のお陰で皆がいっぺんに疲れを吹き飛ばし意気揚々と会場を後にしました。だが帰途の中洲士郎またしても難儀に。韓国入国の電子査証と日本入国のPCR検査不備で数十時間の一人旅でした。

さあこれで米国ルミカ再建だ。何事もやってみるもんだねえ。

そんなビジネスも面白いが矢張り男女の切ない話の方が・・・。

4年ぶりに韓国に入って永宣さんと韓食を漁色(?)しました。韓国大邱の実家で在宅勤務中のルミカ東京支店のP嬢も久しぶりに外の仕事に参加です。CESで約束したソウルの衛星都市城南市の起業家李氏を訪ねる道すがらでした。P嬢、車窓を過ぎる景色を見つめながら呟きます。

「何て偶然、ここは昔彼の街です。何度か来ましたよ。彼とは大邱でお付き合いしてて彼の転勤で遠距離交際に。次第に疎遠になって別れました」「だったら一寸だけでも電話してみたら?」「フラれたの私。私にも少しはプライドあるから電話しない!」多分彼の方も彼女を想っているだろうに。時には彼女に「どうしてる?」位声をかけてくれればいいのにね。年寄りの要らんお節介の中永宣さん運転のKIAはP嬢の昔彼の街を通り過ぎて行きました。

今日も年寄りの長い独り言に付き合って頂いて有難うございました。

由布農園便り(その36)

お待たせしました。今日はあの奇怪なスッポン茸が引き起こした騒動の話です。

前回ご報告したスッポン茸の柔らかい玉を家に持ち帰り居間のテーブルに置いて忘れておりました。

2日目の朝のことです。玄関口で靴をゴソゴソやってたら老婆(ラオポ)が「大変よアンタ」の声。どうも「大変よ」の音調にいつもの刺々しさがない。「何やね。一体」と言いながら「あのスッポン茸に何かあったな」と少し愉快な予感。

その時手渡された変節したスッポン茸をPP袋に入れて会社に着くやK君達の部屋でグラスに飾ったのが次の写真。(こういう時って爺いの面は古来必ず娘たちが軽蔑する助平面でしょう。だがこのスッポン野郎には憎めない何かがありますね。)

さあそれからが大変でした。何としてでも凄い実写ビデオをモノにしなきゃと由布農園で姫野さんの防犯カメラを設置して会社で観察開始。いや自然の中よりも部屋の中の明るいところでAV撮影だと20個ほどのスッポン茸で失敗を繰り返しながら遂に収めたのが次の動画です。恐らく世界初でしょう。ググったらスッポン茸の学名の意味は世界で最も卑猥な植物だとありました。

確かにグーグルの解説通り由布農園ではスッポン茸が勃起して変な匂いを発射して蠅を引き寄せております。それも生物が選択した進化の過程だとは分かりますがこの異形への変化だけは解せません。「人間の陽物に擬態する事が何故適者生存か?」そこで夜中、例によってアシモフを紐解いて推理することに。

著書「人間への長い道のり」の中、30万年前出現したネアンデルタール人が5万年前新たに出現した現生人類ホモサピエンスサピエンスによって絶滅せられたのが3万年前のことです。多分ネアンデルタール人は闘いが嫌いで自然を相手に遊ぶのが好きだったから現生人にやられたのでしょう。だからスッポン茸を育成したのはネアンデルタール人かな? しかしどうもこの茸には日本人の洒落それも歌麿の世界が色濃くあります。するとやはり現生人が1万六千年前に氷を伝って日本列島に渡り住み平和を謳歌した縄文人の仕業ということに。縄文人が自然と共に楽しく暮らしていた時このスッポン茸の原種を見つけた愉快なひとりの歌麿型縄文人が絵や土偶でなくその茸を面白く選択進化させて後世に残したのでしょう。「1万年後の皆さ~ん。戦争なんかせずに仲良くしてますか?僕が手なずけたキノコ見てやって下さい」とのメッセージかも知れませんね。

それでそのキノコを11月14日9時から15日14時まで30時間タイムラプスで撮影。「縄文人よ。あんたが忍び笑いして残したキノコのエッチなビデオがアップしましたよ」

汗が吹き出る最後まで見なくていいですよ

由布農園便り(その35)

日本の秋といえば紅葉、しかし里山に柿の木が大きく枝を広げ無数の実が色付く景色も秋の行楽には外し難いです。そこで今日は由布農園から柿狩りのお便りをします。

老婆(ラオポ)が自慢した柿の苗木が無事生き延びて毎年たわわの実をつけておりますが代わって中洲も老婆(ラオポ)にも老いが忍び寄って来ました。

今日の由布農園便りはその柿狩りと辛い皮むき作業。これに奇怪なキノコ事件がおまけに付きます。

10年ほど前、やはり渋柿にも苗の選択が重要だとの婆さんの御宣託。信じていませんでしたがその講釈通り農園の柿は「渋」には惜しい伊達振となりました。

家に帰ると干し柿作業が大変です。2週の収穫で都合300個はあるでしょう。皮むきだけじゃなく難儀なのは毎晩の物干し竿の移動です。「雨でも当たればカビが生えてオジャンだぞ」との背後の老婆の忠告の中、無事2週間位経って半熟の干し柿をつまみにして軒先でスコッチ・タリスカーを一杯やったらGOOでした。

1回目の柿狩りの後、農園の相棒の新澤さんが僕を椎茸小屋に引っ張ってクヌギのホダ木の薄暗がりに転がる白いピンポン球を指差します。初めは隣のアスキーの鶏が卵を産み残したと思ったが手に取ると柔らかく小さな根っこが生えておりました。「どうも変なキノコだな。毒キノコかな?」後に起こった事件と考え合わせるとそれは正に「フグリ」の感触だったのです。

2回目の柿狩りの日、その相棒が「分かりましたよ中洲っさん。大分県庁の農政科に持ち込んだら職員たちが参考書をめくって、あった!これはスッポン茸で食用になるキノコですよ」と。それで氏素性が判明した貴重な一個を家に持ち帰ったのです。ところが翌々日の朝、事件が発生しました。

裸のウイルスの話(その31)

多目的洗浄器の開発

「腸の不思議」という本読んでたらこんな説明がありました。

身体には口から肛門まで喉から肺までと尿道それに女性は膣、これらは空気や食物や異物が通り抜ける外界(がいかい)で当然そこには病原菌やウイルスが巣食います。これらが体内に侵入しようとするのを免疫細胞等が一生懸命防いでいるらしい。しかしその努力にも限度があり病気に感染してしまう。となるとこれら病原菌が体内に侵入する前にこれ等を退治して体外に排出するのが一番いい。

二酸化塩素水で劇的に病気が治った、悪臭が消えたとのSNSが巷に溢れているが何のことはない。川の水を二酸化塩素で浄水して飲用にするのと同じこと。別に薬で病気を治しているわけではない。

子宮頸がんというウイルス性の病気が若い女性たちの命を奪っている。ワクチンなど使わなくても掃除をすれば済むことじゃないかと二酸化塩素水膣洗浄器の開発を思い立った。

しかしこの単語を口にしただけで会社の女性社員の侮蔑の視線に遭う。それで多目的洗浄器と名前を変えて試作を繰り返した。

ヒラタ君と頑張って遂に完成。「おお!何と魅力的な姿だろう」早速その試作品を元警視でコワモテのナカガワ氏に頼んで東中洲の風俗の女性達にテストしてもらった。

二酸化塩素水のバッグからゴムポンプでピュッと

結果は如何に!

「何とデリカシーに欠ける代物よ。女性の誰がこんなもの使うものか」との罵声。しかし確かに匂いは消えると。

悪臭というのはどれも細菌やウイルスが悪さして発するものだろう。だからこれらが退治されているのは確か。それに副作用が生じるような反応系じゃないから安心だ。

そこで頭を絞りに絞って机上のルーターを動かして2時間。写真の通り完成した。してみると前作は確かに不細工だった。

大抵商品開発する連中は自己陶酔タイプが多く何時も最高の出来だ、世界的発明だと思い込む癖がある。「こんなもの使えるか」と言われて目が覚めるようだ。中洲士郎もその例に漏れない。

その昔幕張メッセで初期のアイパオを得々と展示したら一人の男から「ねえ君、これってルンペン小屋みたいだね」って言われて目が覚めたことがある。本当、冷や汗ものですね開発と言うのは。

アイパオの話(その71)

もう直ぐケミホタルがデビューして44年目になります。残念ながらケミホタル以降本当に画期的な新商品は開発できていないようです。

何かで読んだけど画期的新製品を定義するとすればそれはそれまでの人々の生活や習慣を一変させるもの、即ちイノベーションを起こすものだとありました。確かに身近な所ではアイフォンやアイパッドやウオークマンがそうでしょう。小ぶりですがケミホタルもそれまでの魚釣りの世界を一変させた点で確かに画期的でした。ライバルになってしまったミヤコ君のキンブレもコンサートライトに少しイノベーションを起こしました。

「夢よもう一度です。世界的ヒット商品を産みたい。それも組織開発の意表を突いて」今回はサウナパオとBBQパオでそれに挑戦しました。

10月12日からの3日間場所は千葉の幕張メッセ、ガーデン&アウトドアエキスポです。確かにサウナがブームだと言っても巷にサウナ小屋は無数にあります。果たしてそのサウナ小屋にイノベーションの余地は有るのだろうか。何か革新を阻害している要因があってそれを壊すのもひとつのイノベーションにならないか?そんな期待を込めての出展でした。

従来品の目的も形も大きくは変わらないのにもしもそれが強烈に人々の心に焼き付き直ぐにでも購入したい衝動を巻き起こすならしめたものです。

そしてその結果は?今回のサウナパオにはあのケミホタルの強烈な引きがあったのです。

あくまで結果論ですよ。長い間ログハウスは北欧やカナダのサプライヤーとその国の政策主導で市場が形成されていました。勿論そのヴェールが消費者の憧れを形成していますが開発者、挑戦者がリングに上がれませんからイノベーションが起こりません。そこに目を付けた日本のルミカが日本でログハウスキットの開発製造をおっ始めたのです。そして肝心の北欧の真っ白の高価な板材をどうやって調達するか???(開発には必ずそんな課題が生じます)

そのログハウスは12角形の筒型でその天井がオープンテラスになってるだけです。しかし誰もそんなログハウスや野外サウナ風呂をこさえたことがないし見たことがないのです。

人は「そうか。こんなサウナ小屋今まで気付かなかったな~」と思うと無性に愛着を持ってくれるようです。「自分も釣りをしていて、浮きの頭が光る単純なモノを夢想していたが・・・これがそ~だ!」とケミホタルに飛びついてくれたように。薪ストーブの薪を止めればサウナが暖かい居間に変身すると誰もが発想を膨らませました。だから直ぐにでも欲しいと。

「う~んやっぱり素人にしか考え付かんな」との声も。

商品開発は本当に面白い遊びです。

アイパオの話(その70)

とんでもない夏が終わろうとしている。

中洲起業して43年、思いつきのチャレンジに家族も会社も皆が振り回される。どう見ても愚行としかいえない「殿。ご乱心」型も多い。福島の上岡化学買収劇がその最たるもの。その致命的愚行が東日本大震災と東電補償で奇跡的リカバー。その無鉄砲起業から43年間、そろそろ終活の時を迎えての新規アイパオ事業ではさすがの中洲士郎にも「諦める」という単語が今夏の猛暑の中20棟のアイパオ施工で頭をよぎった。

売上になったのは先ず

石川県の小松市で2棟。HISの野心的なペット同伴ホテルの和風囲炉裏パオ(アイパオの話その69)

次に博多の怪人の要請で宗像のグローバルアリーナに5棟のアイパオ

グローバルアリーナ5棟のうちの1棟
同じく
同じく
同じく

更に小松で大好評に付き5棟の追加受注を受けました。

BBQだって家族とペットと一緒になって楽しんでいる。

これらに売上にならない「中洲千年夜市」や社内の試作パオが8棟もある。

中洲千年夜市で人気を博しました

だが新規事業として収益が上がる見通しは暗い。熱中症の中、算段するが年間1000棟建てても僅か10億円の売り上げしかない。それだってどうやって毎日3棟の資材を加工して現地で建てるのか。抜き差しならない状態が見えて来る。

戦争ならどう考えても勝算なき戦の太平洋戦争みたいなものだ。いかに早く撤退するかだ。

断念するにしても既に仲間が出来ている。取り敢えず来年100棟やって1億円の売り上げを上げよう。それから撤退を考えようと相棒3人で9月15日札幌に飛んだ。

ここは石狩市厚田区シップ。鹿児島を出立して30年この地で宅地開発で夢を追う園田さんと意気投合してしまった。徐々に増やして来た石狩湾を見晴らす彼の原野は100町歩に。電気水道下水をを自ら整備して別荘地分譲を行なっている。札幌の風雲児佐藤さんが永年惚れ込んだ夢追い人だ。一日彼と現地を探訪し、すすきのの「炙りや」で北の酒と肴を前に計画が躍る。

石狩湾を見晴らせる丘に電気水道下水道を備えた50坪の庭にログパオを建てて300万円で分譲するのです。来年は50棟の分譲、直ぐにモデルハウスを建てることに。

ここにアイパオをコンテナで送り込めばあとは園田さんがやってくれる

札幌の市街地から車で1時間の距離だからどの物件も転売の足が早いと。それに香港台湾中国豪州の個人客の熱い視線がある。しかし中洲の狙いは年収500万円位の若者達だ。

彼らに問いたい。「君は家族と夢を追うか?それとも、かけがえのない自然の生活を諦めてマンションの一室で年老いて涙するか?」

この危険な事業の向こうに感動が待っている。心配もある。台風でアイパオが吹き飛ばされたらどうする?

人類は木から降りて地面に住むようになってずっと家族を守る為に家と格闘して来たのに。

毎週末、石狩湾の小高い丘にセカンドハウスがあって畑を耕し鶏も飼える生活。子供達と海に沈む夕陽を眺める。台風が来る時は精一杯補強して我が家を守る。それを実現するのがアイパオプロジェクト。それを諦めるか?

万一台風で小屋が崩壊して人はiPAOを責めるだろうか?怒って直ぐに転売してしまうだろうか?

米国に進出して「リトルハウス」として売り出せば10万棟だって可能だ。売上は1000億円。テスラへの道が開けてくるかも知れない。当分悩みが続きそうです。

サイリュームの話(その5)

先日老婆(ラオポ)からメッセージがありました。

「ちょっと福岡に行ってきました。に出てから知人達数人からルミカの会社名分かって知らせてきました」と。意味不明、一目置く達筆で文章家の婆さん(福岡に何しに行ったんや?)少し耄碌したなと放っておきました。

ところが数日後「会社の社長ブログで中洲士郎のプロフィールどうにかなりませんか🥲」の本文に気がついて(そうか中洲ブログが婆さんの知人に読まれたのか)「ちょっと福岡に行ってきました」はテレQの突撃取材に中洲がお調子に乗って出演した番組だと分かり文脈が繋がったのです。彼女の知人がテレQの番組見てルミカのHP開き中洲ブログに辿り着いた訳ですね。

例のプロフィールですが、これにも深謀遠慮の策が込められている事、未だ老婆(ラオポ)にも明かすわけには参りません。ただこのプロフィール、少しチャラ過ぎるなとは思っておりました。それが先日のことです。(チャラくていいんだ)と自分を納得させる出来事があったのです。

9月5日の事です。かの著名人青山学院陸上部を世に出した希代の戦略家原晋監督と対談する事になったのでした。箱根駅伝で日本中を歓喜させるあの原監督です。

「ここから変える」と言うタイトル、打診いただいて未練もあって強く断われず原晋監督を当日会社にお迎えする事になってしまいました。

ご当人は爽やかなスポーツ紳士で惚れ惚れする男前。ああ生まれて世渡り出来たらねえ~。女性にモテるやろうな~。

話し出したら止まらない中洲士郎、まあ一日盛り上がりました。原晋氏は乱世の雄、戦術家としてスポーツ事業の表舞台に登場しスポーツ界の常識を打ち破りました。そうです、監督仰る通りいつの頃からか日本の至る所「覚悟」が失せております。特に政治と産業界に。その強烈な覚悟は隠しおいて自らは「チャラい人間」としてメディアで演じられるところ,これこそまさに中洲が憧れる処世術です。威張りたいだけで覚悟のない連中を笑っておられます。

対談の相手にゾッコン憧れられて原監督、楽しく「ちょっと来た福岡」を後にされました。 (我は木偶(デク)なり。ただ踊るだけなり。諦めずただ無心に。原監督に触発されて)

そんなわけで老婆(ラオポ)に悪いが当分ブログに中洲のプロフィール留めおきます。

そりゃあ「ケミホタルの話」から始まる中洲の起業物語は人ごとの様に面白いですよ。しかし今思いついたんですがねえ原監督、それにライターの池田さん(これがまた当節の女優さんも3尺下がる程の美貌で)、このサイリューム6インチの秘話の方がもっと面白い。化学史上20世紀最大の発明品、ベトナム戦争で米兵達の命を救うべく世に出たのですが。そこかしこの沼地に斃れた兵士の胸に美しく化学の花が光って咲いたのでしょう。兵士たちを憐れむべく。

ベトナム戦争で

「このサイリュームが1976年モントリオールオリンピックで世にデビューするや中洲を含む20名程の「びっこのアヒル達」がこれに目を付けました。繰り広げられた争奪戦で数奇な運命を辿った「サイリューム物語」をモノにしませんか?スピルバーグも映画化を狙ったがこの中洲士郎と言う語り部がいなかったので実現しませんでした。どうでしょう原監督」

と口が滑ったのですが若しも今オッファー受けたらえらい事、アイパオでどうにも身動き取れないのです。そんな事情で用心のために「サイリュームの話」そろりそろりと復活です。

ClO2ピュアソリューションですが毎日中洲を実験台にして使っております。何か困った時は試してください。次回はピカイチの発明品、ClO2多目的洗浄器の裏話です。

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アイパオの話(その69)

夜思う。本当に何が幸せかって。飢える心配のないことか。「飢えたことない人には分かるものか」とも聞く。容貌がいい、頭がいい、歌がうまい、スポーツできる。そこらで秀でている人の幸せ感ってきっと奥が深いだろう。生憎中洲士郎はそのどれも持ち合わせていない。だからせめて毎日の仕事で改善と開発力だけでも比較優位でないと立場がない。

コロナ始まってもうすぐ3年、中国にも行けないので四六時中商品開発に明け暮れている。それにボケ防止のための漢文暗記だ。そろそろ身仕舞いの黄昏時になってこれがちっとも苦にならない。それどころか生まれて初めて面白くなって来た。

現在従事する開発を分野に分けると建築のアイパオ、食品のフードスプレー、健康の二酸化塩素、ロボットのアイロッド、雑貨ではエアブラシ他。その各々の分野に沢山のジャンルがくっ付く。

中でもiPAOは建築だから新規開発が無限に広がる。厄介なのはちょっと試作というわけにはいかないことだ。聞いたところでは国内に建築会社は48万社あって無数の人が従事している。誰もが開発で一発当てようと狙っている。その中でど素人の中洲一派に画期的な家の発明が出来るか? 仲間たちの猛暑との格闘を見ると「ヤバいゾ、迷路に迷い込んだんじゃないか」と時折不安が頭をもたげる。しかし仲間たちと新たな課題が解決すると又新しアイパオに挑戦したくなる毎日。

石川県小松市で旅行業のHISが新規に取り組むペット同伴グランハイド事業で2棟のロググランパオが大好評を得ている。続いて5棟に取り掛かる。先ずはその動画見て欲しい。

オノデラ氏作動画です。

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何気ない一日(その89)カジワラ君の話(その3完)

「ま~だ大昔の高校受験のこと言っとるのか。未練がましい」と老婆(ラオポ)の罵声が聞こえるようです。しかし敢えて言わせてもらうとこれが世間で出くわした最初の不合理と逆境だった事。そして分かったのは生きてる間、それらが身辺に満ち満ちていた事です。

それらの悪魔の軽いモノは切り返しの技で、重いモノは秘剣を編み出して仕留める事です。自慢じゃないが中洲は会社興して只今14回目の理不尽に立ち向かっております。逆境もショッチュウだとゲームみたいなもので面白いです。

社長なら何でも面白いと言えても会社内で無意味な人事考課にさらされ忖度を強いられるなら社員は本当に不幸です。それは社員の力を削ぎわざわざ会社の倒産を早めているわけですから社長は泣くに泣けません。中洲に第14番目の不合理をもたらす霞ヶ関こそその極みでしょう。官僚のコロナ対策の不作為で国庫も国民も疲弊しきっております。そこには忖度だけあって競争と倒産がないから尚更タチが悪いと感じます。

新製品新技術開発の夢を見てそれを形にしその形をビジネスにする作業ほど面白いものはありません。もしも厚労省から新型コロナ終息の方策がアナウンスされるなら一瞬にして世の中が明るくなり日本の官僚の志の高さを世界に誇れるでしょう。二酸化塩素にこそ解決の鍵がある事は厚労省は知っているはずなのに。

身を置くグループが開発魂に満ち満ちていたら毎日がどんなに素晴らしい事でしょう。残念ながら中洲が最初に奉職した会社は他人のフンドシで相撲を取ることを信条としていたので当時、記事に見る本田宗一郎が尚更経営者の理想と映りました。ホンダで働けたらいいなあと。

その後「開発こそ命」として起業した中洲、20年ほど前、しゃれた言葉を見つけました「我々はホンダに採用して貰える力量がなかったから我々のホンダを自分達で作ろう。本田宗一郎もきっと誉めてくれる」と。勿論社内での拍手は皆無でしたけど。

ホンダのHP見ると大きく本田宗一郎直筆の大書「夢」がありました。初志を貫いた同志カジワラ君、あの後の60年、忖度のない夢追いの日々を過ごしていてくれていたらいいが。

ホンダのHPからお借りしました。素敵です。

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