アイパオの話(その73)

今年に入っても相変わらずバタバタです。1月の米国CES出展はその極み2月にはNHKさんの「サラメシ」でオモロい爺さんを演じたので視聴者の対応に追われ生まれて初めて「時の人」の気分を味わいました。中洲の発明も会社経営能力も内実すこぶる怪しいモノで3月に入り「身仕舞い」を実行に移すことにしました。社長退任と社内改革です。

一方で4月から昨年お話ししました北海道は石狩市での大規模なアイパオプロジェクトがいよいよ開始されたのです。石狩湾沿いのなだらかな丘陵1万坪、ここにアイパオを200棟建設するのです。

一方で「本業を傾かせる新事業はやっちゃいかんぞ」との例の妖精の囁きが聞こえます。「今なら手が引ける」と5月の連休独り会社で思案のフリをして過ごしました。「如何せん」と。

商品開発も新規事業挑戦もそして会社経営も要は売れてナンボ、黒字かどうかです。じゃあ確実に儲かる方法を考えればいい。即ち会社の蓄えを減らさずに湯水の如く開発資金を投入する方法はないものか?

暫くしたら「アイパオを雪の中でデッカい雪だるまにしたらどうだろう」札幌の素浪人Nさんの話を思い出しました。それでググったら下の写真に出くわしたのです。長野の「かまくら」村の賑わいでした。

先週石狩の「ぎょぎょランド石狩」の開発現場に飛んでまいりました。撤退じゃなく目下のレジャーランド開発の延期要請です。

昨年出会って邯鄲相照らす仲となった薩摩隼人のSさんは開発資金など頓着なくどんどん石狩プロジェクトを進めております。

この1万坪。最低でも1億まあ2億円もかければ景観は良くなりそうしたらランドは成功するかも知れんがそんな資金はルミカは出せません。そこで昨晩ススキのの「イクラ御殿」でSさんに中洲士郎の秘策を授けたのです。しかし一升近く飲んで酩酊のSさん、メモを取りながら捻るばかり。

昨晩の記憶が飛んだSさん、デッキの上の3棟のアイパオに自信満々でした。BBQハウス、サウナ風呂、居住用グランパオです。モデルハウスですから当然ジャンジャン注文を取るつもりだったのでしょう。しかし中洲は「そりゃ絶対イカ~ん」と。

今年は11月までに30個のデッキハウス90棟のアイパオを建設。それと200台の駐車場の整地です。今は汚い荒地も雪に覆われれば別世界に変身します。

冬が来る前に営業開始。BBQハウスは2時間5000円、酒食材は持ち込み。サウナは12時間2000円、グランパオは1棟貸しで一泊15000円。雪が積もれば裏手は初級スキー場に、スノーモービルも走り眼下の石狩湾は夕陽の絶景、夜は星が湾に注ぎ、竿を持って歩いて降りた堤防は釣りのメッカです。人が寄り付かないわけがない。お客様をどうやって感動させるかです。その経営なら次女のゆきかだ。彼女はこの5年間山梨の白州で子供2人と開拓者をやっている。彼女を口説きに行こう。

ぎょぎょランドではiPAOはルミカの所有として年間20%の高利リース、それでも費用負担は年30万円。売上は一棟あたり300500万円。稼いだ金は春、雪が溶けたらSさん気兼ねなく全部使ってクラインガルテンを造成しそこに冬場活躍したiPAOをユンボで運んで設置するのです。

日本国中に広がる耕作放棄地50万ヘクタール。農家は年間10万円で貸してくれるはず。ミソはルミカがアイパオをリースして起業者は初期投資を限りなくゼロにして業務に専念できることです。

この話に中洲士郎ひとり悦に入っておりますが今のところ称賛の声など一つも沸きませんです。悔しいから誰も読まないこのブログに50年先ひ孫が自慢するように記録します。「今や世界を変えたぎょぎょランドその昔一世風靡したぎょぎょライト同様中洲爺さんがこさえたんよ」と。