アイパオの話(その54)

皆様、これはどう考えても人知の及ぶところじゃありません。きっと例のエンジェルの仕業でしょう。写真のとおり北の大地でエンジェルが藤井さんの埋蔵地に手を広げさせてアイパオを招いていました。「ここで任務を果たしなさい」と。

それでこれが夢じゃない事を確かめるために再度現地にロケーションを確認に来た次第。 今日はこの茨戸川緑地でアイパオに核心的デビューをして貰うビジネスプランの話、いや例によってこじつけプランの話をさせて貰います。

これまでロクでもない新商品や市場開発での長い年月で思うのは人様への伝達の難しさと面白さです。成否の鍵は新商品の名前やその宣伝フレーズ、それとデビューの舞台でしょうか。その言葉というものは往々にしてフッと生まれコロっと消えてしまうから曲者です。こんな事がありました。

あれは1995年4月頃日本を襲った超円高で輸出企業が大打撃を被った時です。NHKの取材を受けました。多分円高街角ニュースの取材だったのでしょう。デマかせに「押してダメなら引いてみな。ウチの会社はねえ業務を輸入に切り替えて市場開発進めてるよ」と言ったら記者が「そうそれだ!」って口に出し取材と相成りました。ホラを隠すために慌てて倉庫から売れ残ったアウトドア用品を引っ張り出してね。それを異業種の釣具店に売り込む場面を作ることに。ところがその肝心のフレーズを録画中に忘れてしまって思い出せないのです。相手の記者も同じく思い出せないようで焦りました。結局パンチの効かない録画撮りで終わりです。数日後フレーズを思い出して又もや女性に振られたような悔しい気分でした。

今回のビジネスプランをすすきののホテルで思案中です。色んなダメ項目をチェックするうちに「押して駄目なら引いてみな」を思い出し主題を掴みました。

    快適防災グランピング

現地を一瞥しただけでグランピング場運営の否定要素がわんさかです。

先ず電気水道ガスが無くグランピングには不適

トイレと水道は1km離れた例のパークゴルフ場の心地悪い公衆トイレ。それにここで井戸掘ったり排水出すのは控えるべきです。老婆(ラオポ)だって許すはずがない。

しかしこれを震災復旧の場面とするなら絶好のシチュエーションですね。全てインフラが破壊された中で数時間で快適居住空間を組み上げねばなりません。それが全然世に生まれないから中洲独り東日本大震災以降喚いています。多分エンジェルも怒って中洲ごときにアイパオ開発をケシかけ今回の立地への手招きとなったわけでしょう。

ここでは東日本で被災した中洲の実体験がモノをいいます。今日巷のママごとみたいなアウトドアグッズでは大災害時に全く役に立たないと断言します。周知を集めて現場に対応できるグランピングを開発しなければ。それに災害復旧と同じく途上国で家と仕事を求める無数の人々をも顧客とすればそこに未開の巨大なビジネスが目を覚まします。そう、金持ちばかりを相手にしたGAFAやテスラとは違う日本人起業の道が開くのです。

それではそのグランパオに求められる仕様は何か?(済みません。アイパオには小型のキャンパオと大型のグランパオ2種類がございまして)

お風呂

経験上、自然災害に遭って疲れ果てると先ず快適な風呂が欲しい。これは石油風呂がいいだろう。丁度倉庫に空ビのジャグジーが幾つかある。これとキャンパオを組み合わせて風呂場を作る。水は10万円程の高性能の浄水器で再利用する。先ず本社倉庫で実験しよう。

トイレ

次に欠かせないのは静かなトイレ。フインランド式移動トイレ(な~に、落とし込みトイレ)に酵素分解と二酸化塩素消臭を組み込む。

電気

グランパオの各屋根にとりつけたソーラーパネルと多用途蓄電池で確保。メインの電力は中洲の愛車三菱アウトランダーから得る。この車は川からの水の運搬にも活躍する。川水の浄化はもちろんCLO2パワーで。

管理棟

岡本君設計のサテライトオフィスも一棟建てて石橋君に常駐してもらう。ダイソーに提案している無人ショップを作って将来は管理も全て無人化を図りたい。ここでは姫野式IPカメラシステムが活躍する。

出来れば初年度から黒字経営を目指す。そうだ、グランパオの組み立て研修もやろう。合格者には認定証を発行してアイパオ購入価格を割り引く。藤井さんの土地に隣接する眺めの丘(地図に記載)で胡弓を奏で明月を愛で星空を仰げばロマンチック。

一部屋一泊1万円ならどうだろう。聞けば赤穂市のグランパオ2棟は一泊8800円予約で埋まっているそうだ。

序でに忘れないように以下をメモしておきます。

★自然災害が避けられないなら防災で更に楽しい居住空間を創造しよう。

それが産業人の使命。

★アイパオでグランピングやって子供も一緒に災害復旧の練習をしよう。

★茨戸川緑地には無数のビオトープがあって水生動物や野鳥の宝庫です。

だったら「アイロッド見逃サーズ」で子供達に水中観察や撮影をさせよう。

★コロナパンデミックが終息しないなら参加者全員にCLO2パワーグッズで対応しよう

★野外コンサート、野外結婚式、観月会、ルミカのイベントチームならすごい企画運営ができる。

ナイトランやハローインも復活だ。

★そして1月になれば銀世界の藤井ファームの「ワカサギとれた小屋」に全部移動して80日間ワカサギ釣りに興じよう。

★コロナ禍でも子供達に安全で楽しい明日を届ける。それが大人の責任。

★CLO2パワーミスト50で子供たちのバイ菌まみれのマスクをシューっとやればいいのに。

アイパオの話(その53)

4月29日札幌出張を終えて帰福の朝です。「仕事ってこんなに楽しいものか」と運転中の若い石橋君に共感を強いながら札幌郊外の「茨戸川緑地」に向かっております。

北海道は他所の日本と違って空と大地が広い。もしも歴史の中で日本に北海道がなければ、もしも敗戦で北海道が他国の手に渡っていたら日本は息が詰まる窮屈極まりない島国でした。ここは文字通り息抜きの大地です。土地柄か北海道人は気持ちがおおらかで新しい事に直ぐに興味を持つようです。その昔夜釣りの光「ぎょぎょライト」が真っ先に遠い北海道でブームになったのも頷けます。だから中洲最後の事業「アイパオ」もこの北海道に賭けることにしたのです。

そしてここは何より食材がいい。相棒の石橋君が「ワタシ北海道のジャガイモになりたい」との奇妙な言葉が農場主の藤井さんやその仲間たちに大受けしたので今回の同行となりました。実は今回のプロジェクトはこれまでで一番非現実的で事業性は限りなくゼロ。それで藁にも縋る思いで引っ張り出したところ至誠天に通じたのか正に奇跡的な展開になったのです。

こんなエキサイティングな話は滅多にない事。皆様しばらくライブで実況しますから是非一緒に楽しんで下さい。それにしても怠惰な日常にこのコロナ騒ぎでしょう。生きるのさえも些か辟易されておられる御仁にはこの究極のプロジェクトご参加をお勧めします。我らが残りの人生はエキサイトするためにあるのですぞ。

世の為人の為になって、面白く、且つ飯が食って行ける仕事を作り出したい。そんな夢見たいな話が現実のものとなろうとしているのです。例によってイカサマの匂いふんぷんの中で展開して参ります。

今年の2月末に奇抜な「ワカサギとれた小屋」を茨戸川(バラトガワ)雪原に作った福岡人が今度は「アイパオをタダで100棟ほど建てさせて下さい」と昨日再びやって来たのです。元来縁もゆかりもなかったその風来坊の話に乗って車で農場の中を、次は石狩川周辺の原野を散々走り回っての立地調査でした。雪原になると風景が一変する北海道の魔力でもっても「こんな所にアイパオ建てて人が来てくれるかなあ」と不安が募って参りました。

・・と。車は細い道路だけがよく整備された「自然のままの公園」に入りました。入ったら直ぐが少し場違いなパークゴルフ場。平日なのに 100人くらいの年配者が楽しそうにプレイしていました。札幌市が運営する「茨戸川緑地」だそうです。広い。数十ヘクタールはあるビオトープ主体の自然公園です。もう少し森林が生い茂るなら、その昔老婆(ラオポ)を連れてフィンランドで歩いた自然公園そのもです。日本にも立派な公園文化が育ってきているのでしょうか。しかし焚き火厳禁の看板の自然公園にキャンプのテントはおろかアイパオ建てるなんて事業主からは到底許可出る筈のない場所です。

安西さんの運転の助手席で藤井さんが「死んだ親父がねえ。広い農地を市に譲ったけどせめて記念にと少しだけ残したと言ってたが・・・」と。そこでその藤井さんの所有地を探し求めて細道をグルグル回ることに。変な話ですね。自分の土地が公園の中にあるなんて。それにしても鷹揚なもんですねえ北海道の人ってのは。「あれーこれか。ちゃんと柵がしてある・・・」何という事だ。これからとんでもない事がここから始まるのです。

生きてるとこんな面白い瞬間があるのですね。これは皆さんと是非共有しなきゃ。

ホテルで昨夜ビジネスプランを練りました。そして今朝相棒の石橋君を引っ張って夢に終わらない事を確かめに来たのです。これから世にも可笑しな物語を皆様と一緒に紐解いて行きましょう。

先ずその場所とは

プロジェクトの名前は「防災グランピング」この名前だけで中洲が何をおっぱじめようとしているか想像して下さい。明日そのプロジェクトの詳細をお話しします。