裸のウイルス(その11)

今年も半分終わりました。昨年暮れに中国武漢で新型ウイルスが出現、パンデミックが起こって世界中の経済がマヒしています。困ったことに第二波襲来を前に感染防止策が見出せていないのです。

この年になって未だ失業の暗い夢を見ます。目が覚めて生活に心配ない今の安楽の人生に気付くのに数秒。夢だと気がついてホッとします。

中洲ブログのプロローグにも恐怖の脱サラ事情を書きました。Uターンのフェリーのデッキで眺める漆黒の海に見るのは確実なスキルがない為に稼げる自信のない自分の姿です。40年以上経ってもそのトラウマが夢に襲います。

中洲のように意図して職を捨てても悪夢なのに想定外の新型ウイルスで会社が倒産し家族を抱えて失業する恐怖。蓄えも乏しいと一体どうなるのでしょう。

中洲と言えば高校は修猷館に落ち大学は九大に落ち就職もママならず三流会社で技術営業。エリートコースとは無縁。とても胸を張れる人生じゃない。大学時代どう見ても優秀でない男が取引先の大企業の研究室に収まっていました。中洲はその会社の代理店のしがない営業マン。喜色満面のその男に見下されて恥じ入ったあの時の屈辱感。到底思い出したくなく捨て去った筈のサラリーマン時代。

ところがです皆さん。。寄るべないあの劣悪の環境に屈せずに戦い抜いた10年間が突然眼前に口を開いたのです。その二十代のサラリーマン時代が突然バラ色に思え始めました。戦場で無力のエリート社員なんかにならなくて本当に良かったと。

キッカケは今年の新入社員が2ヶ月の自宅待機からやっと社会に解き放たれ中洲両手を上げて彼らを迎え研修する機会を得た事でした。ウイルスなんかに負けない何かいい話をしてあげようとの老婆心で我が青春の戦いを語り始めた時です。あの悔しい10年の中に後の面白い人生の種が沢山潜んでいたのです。

先ずは若人5名に中洲が語った「天才営業マン」からその技術を盗んだ話です。