あっぱれライバル

大連出張初日。新工場ではいよいよ内装開始です。

一番の関心はルミカ開発館の具合だが、機密基地と言うことで窓が少なく何とも暗い。それで壁を取っ払ってガラス張りに変更することにしました。

矢張り開発は面白い。同業者の開発品を眺めるのも開発の苦心が伝わって興味が尽きません。どこの世界にも競合相手はいますがこの化学発光の世界にも現在10社ほどが競合しています。北京のジャオトンも残った強豪の一つ。ここの社長金朝は化学発光のサクセスストーリーに不可欠な役者です。兎に角化学の秀才だったが、ゆっくり大学で学業する暇はないと中途退学してスタートアップ。1994年のことでした。化学発光の創始者であるACC社が消滅した後、各種原料合成の難題を独力で解き明かしていった男です。今でこそ北京に結構な敷地の工場を所有し財を成しているが、当初は牛舎の跡にコンロとビーカーを並べて実験していました。

最近中洲が 夢中になっている発光液内面付着のボールを既に数年前から手がているのが判明しました。ボールに内蔵させたガラスアンプル2本をショックで破割させる方法に苦心が見て取れます。だが輸送中に発光すると言う難題はクリアできていません。内面に小さな凹凸を施した透明ボールが素晴らしいので1000個分けて貰うことに。お礼に大閃光ペイントのビデオと写真を送りました。ウエイシンの向こうで金朝が唸っているに違いありません。

中洲も金朝の美しい模様のPOPGLOボールを唸って眺めるうち、これをLEDで光らせてみるとどうなるか試す事にしました。以下がその写真。色を変えて点滅させれば光の中をさまようようで面白いでしょう。

置いてけぼり

中国漫遊最終8日目。朝7時にDiDiで深圳フェリーターミナルに行って飛行機のチェックインを済ませ香港空港に30分のクルージング。格安香港エクスプレスに搭乗し一路成田に向かう。

諸君、此処中国ではどうしてもスマホ決済をマスターしなきゃ生活が成り立ない。ウエイシンでDiDiタクシーを予約しフェリーの乗船券を購入出来なきゃ日本に帰れない。グーグルが使えない不便さじゃなくフアウェイやウエイシンの中国世界ではアイフォンやグーグルの米世界がもはや時代遅れに映る。

街では何台もあのテスラの電気自動車が無造作に置いてある。来年くらいには電気自動車のカーシェアが街中に溢れガソリン車が消えるのだろう。そしてトヨタや日本は近代社会から取り残される。悪夢だけど今回の中国漫遊でこれを確信した。

あんな貧民窟だった深圳に林立する超高層ビル。縦横に走る地下鉄と高速道路。その地下鉄だってプラットフォームはガラス張りで人が線路に落ちる東京の地下鉄とは段違い。幾万もの若者が明日の長者を狙って日毎夜毎新事業に挑戦している。彼らが惨めな給料取りに甘んじる筈がない。

中洲が提唱する光るテニスボールひとつ手掛けただけで億万長者になれるのになあ。中国汕頭(スワトウ)にボールを作りに駆けつける若者が出てくるのはいつだろう。

このブログにどんどん金儲けのネタを書き連ねよう。社会で惨めだった若者の目に止まりきっと武者震いさせるかもしれん。