アイパオの話(その6)

3月14日から出社です。何かバツが悪くて皆んなと会話になりません。大揺れに揺れた東京と違って福岡の連中に地震のすごさを理解しろと言う方が無理です。社内でおおっぴらに犠牲者を悲しむわけにも参りません。今度の24号台風だって「ああ自分の所から逸れた」ただそれだけです。天災なんてものは。

然し実際に大災害の現場を見た者にとってはじっとして居れないのです。早速あのへそ曲がりのイノウエ君に頼んでアイパオ のイメージを描いてもらいました。

イノウエ君が中洲の頼みを明らかに鼻で笑いながらサッサと絵にしてくれました。さあ大急ぎでアイパオの開発です。

それでは皆様にアイパオのいわく因縁を聞いて頂きましょう。iPadでアルバムを開くと先ず大分県は湯布院塚原の不良資産2000坪です。

1998年  取引先の建設会社から高値で摑まされました。それも川底の上一面を茅が覆うひどい荒地です。

1999年から会社の仲間を誘って(強制して)開発開始。オーノ君が中洲の土木建築の師匠になりました。

2005年強風に耐えるか12角形のビニールハウスを作ってみました。何とも不細工です。

2008年改良した屋根構造が特許になります。

2011年震災後大急ぎで準備。12枚のソーラーパネル設置。だがドアを忘れておりました。

ご覧のように福島のK化学買収同様ここでも中洲の無駄遣いからコトが始まっております。だからこの荒地と20年間格闘しているわけです。「週末農業羨ましいですね」と人は仰います。確かに楽しいですが農業とは時間との戦いで相棒の新澤さんは黒板にTODOLIST書いては消しこむ毎日です。草刈りも終わる時には出発点の草があざ笑うように伸びております。アスキーの鶏も越境して畝を作る端から足で壊します。新澤さんはキャベツに卵を産み付ける可愛い蝶々を本気で追い回さなきゃいけません。2000坪はなかなか大変な広さです。

そして又ここは色んな開発の拠点であり人との出会いの場所でもあります。

由布岳の西端からのオロシは強烈で折角建てた最初の5棟の高床式小屋「オヤジ1号」は台風19号で壊滅。この経験から6角形の小屋「SOHO1号」開発で勝利しました。

素人の悲しさ。5棟全部吹っ飛びました。

6角形だと基礎なしでも20年健在です。

強風のためにここ塚原地区にはビニールハウスは一棟もありません。そこでモンゴルのパオに倣って12角形のビニールハウスを開発し生ゴミ発酵菌を研究してRMC35菌を量産、壁構造から棚構造にすれば躯体が強靭になることを見つけてニワトリ小屋に応用しました。これが被災地救援用簡易組み立てテントハウスへ発展したわけです。

中洲はこれを動機不明の芋づる式開発と定義しております。人との出会いも又不思議に商品開発と絡まってくるのです。

アスキーの合鴨たち

今日から7月。正真正銘の夏です。雨も上がったので由布院行。主な目的はアスキーの合鴨視察。今日は下手なエッセイより写真でいきましょう。

アスキーが変な声で呼びますと・・・

鳥たちが物凄いスピードで田んぼを走って来ました。

全部で7羽が小屋に揃いました。

少しだけ社会派になってオタマジャクシの調査です。

前回報告しましたがアスキーの隣の田んぼでは除草剤でご覧の通りオタマジャクシが殆ど死に絶えてました。一方アスキーの田んぼでは全部合鴨君の餌食で姿が見えません。いずれにしろ大量に生まれて少しだけ生き残る運命でした。

合鴨たちが頑張ってます

由布農園です。大変お世話になった旅順の衣書記(現在は大連市秘書室長)に由布岳エシャレット食べて健康維持して貰おうと沢山収穫しました。

ここの仲間達は皆いつも面白いことを始めます。となりのアスキーさん今度はコメ作りです。それも合鴨を飼っての無農薬コメ作りに挑戦です。

未だヒヨコですがそれでも雑草の芽と稲の虫を食べ、足で土を掻き回して稲の生育を助けます。そうして頑張ってもらって秋には美味しい鴨料理をご馳走してくれるのです。

この時期どの田んぼも農協様の指導を受けて大量に除草剤を撒いております。数日もすれば田んぼのオタマジャクシは全て腹を向けて死に絶えます。生き残るのは西洋タニシだけ。この時期川の水も汚染されているから子供は勿論犬も泳がせてはいけません。皮肉なことにアジアから沢山のお客が日本の安全な食材を求めてやって来て最近は美しい棚田見物まで組まれています。

誰かが農薬検査して中国より日本の食材の方が農薬に汚染されて危険だと言い出したらどうなるのでしょうね。

BI見逃サーズでここ塚原の田んぼの畔をいくら探っても水性動物は見つかりません。今度中国の水田を探って見ましょう。「牛の小便が地下から川に流れたらどうするんや」との先日の罵声。自然界の事とは汚染の次元が違う農薬はOK、牛はダメがここ塚原の現実です。頑張るしかないですね。

低い人間の高い目線

由布農園です。今日は島らっきょうこと「由布岳エシャレット」の収穫。

イシバシ君がオトモダチとお遊びにやって来ましたのでこれ幸い。一緒にエシャレットを掘って洗って切って大助かりでした。しかしラッキョー嫌いのイシバシ君顔をしかめっ放し。母親も嫌いだと言うのでお土産なしの労働奉仕だけの農園の一日です。

由布岳エシャレットの畑です。

畑の横で笑顔のシャクヤク

朝は小雨で肌寒く薪ストーブが要りました。糖質制限やるとご馳走に難儀します。途中の玖珠PAで買ってきた唐揚げのオンパレードにイシバシ曰く「油まみれ」の昼食でした。

2人が帰ると同時に牛舎反対の会の会長がやって来て話し合いです。先般渡しておいた「中洲士郎の見解書」に対する20通程の意見を頂きました。薪ストーブの横で読むうちに薪の火も加わって中洲の赤面いやが上にも増して参ります。

拙かった。「不覚なり」です。例の意見書は火に油を注いだだけでした。人に意見を聞いて貰うには必ずルールとマナーが要るのですね。例え自分が正しいと確信してもです。低い人間の高い目線での意見陳述だとすると更に恥ずかしいことです。予定された6月6日の公民館での会合では皆さんに謝らないといかん。

この中洲士郎のブログでも読者の不興を買ってるかも知れません。「ヤバイ」

少しばかり頭の回転が速いことを良いことに相手を説得しようとしたら逆を招きます。「少しはうすらバカの調子の方が同意を得やすいゾ」そんな声が聞こえます。今度の6日は作戦を変えましょう。

光る水着を求めて

5/20(日)格安チケットLCCで福岡から香港に向かいます。

旅行名人のハシモト君の指示に従い香港空港で通関前にフェリーで珠海に渡り車で3時間、開平市に向かう旅です。

訪問先はハシモト君が光る水着の共同開発に意欲を持つ会社を見つけて4月29日深圳から6時間かけて訪問した会社です。若くて意欲的な老板が電気自動車のテスラを駆って珠海まで迎えに来てくれます。大きな仕事になるといいなあ。

期待を膨らませての出発です。

昨日の追記です。
やりましたねえ。中洲の畑の島らっきょうが優勝です。この1ヶ月で強烈な成長。白い足の長い美形の島らっきょうが一房に10個は付いてます。

年老いた母親に食べさせたい人は由布農園を訪ねてニイザワさんに貰って下さい。

牛小屋駄目なら

新製品開発で皆んなの動きが機敏です。今朝は古賀の本社で仲間達が中洲の中国出張に準備してくれた獲物2件をゲットしてUターン。今度は由布農園に向かいました。

ビッグサイトで新製品を発表し東大の偉い先生に会って明日からはまた別の商品、光る水着開発。何かこう脈絡ない毎日のようですが新製品3分野の骨格が少しずつ現れて来るようです。これからはこの3枚の新しいキャンバスに葉っぱや花を付けるのです。一段落したらiPaoでRENT A DOLLER  HOUSE プロジェクトを始めよう。中洲はそのようにロードマップを描いておりました。

ところがフトした事で描いていたロードマップが大きく舵を切って逸れて行くのです。それが又人生なんでしょうか。

由布農園でカミウラさんの酪農業をサポートしようと今日も反対派を説得中です。「匂いとハエで迷惑被りたくない」との意見の前で難儀しとります。仕方ないので取り敢えずログハウスの牛小屋を建てようと大工さんとプランを練りました。この建設費用は自宅の壁の補修もままならぬ中洲の懐から捻出する事になります。嗚呼。問題は老婆(ラオポ)にどうやって説明するかです。

大抵の読者は「糖質カット」をご存知でしょう。若しかしたら北九州小倉の食育学習塾「三島塾」の噂を聞かれたことがあるかもしれません。中洲は全く無知でした。世の中糖尿病を患う人が本当に多いけどなかなか治癒が難しいようですね。生活習慣病なんでしょうか。カロリー制限で苦しんだ末「糖質制限」の江部康二という先生のブログに辿りつくそうです。不思議なご縁です。我がカミウラさんはこの三島塾と深く関わっていて三島塾長と共に糖質制限で深刻な糖尿病を劇的に克服したのです。

その三島塾長の「糖質制限が子供を救う」という著作を貰って読みました。三島塾長は子供の色んな障害の多くは摂取栄養素の欠陥に依るもので食育で解決できると実証報告されております。

「面白い俺もやってみよう」糖尿病とは無縁の中洲士郎ですが天皇陛下拝謁の後、炭水化物をオールカットすることに。ご飯、パン、麺類、お菓子全てです。食事の世話をする老婆(ラオポ)とは更に険悪な関係に陥っております。しかしついつい間違って東大でコーラ飲んじゃいまして。ヒハラ君に指摘されて半分で捨てましたけど。

そんなこんなで「じゃあ牛がダメなら塾で行こう」となったのです。牛の居ない牛小屋の2階に三島塾由布農園を開校しようというわけです。これが中洲ロードマップの突然の進路変更です。

それで「糖質カットの効果は如何?」そうなんです。これが賢い会話というものです。何事にも相手を尊重して嘘でも関心があるフリをすべきです。老婆(ラオポ)の様に相手を馬鹿呼ばわりして相手が口をつぐむと言う愚は犯しちゃいけません。しかし助かりました。もしも老婆(ラオポ)にそんな賢い質問されたらこの身体の劇的変化をどうやって白状したものか。

中洲に顔を合わせれば身体や喉の不調ばかりをこぼす老婆(ラオポ)がもしも賢く「糖質制限」やれば3日で効果出るかも知れないのですよ。

くつろぎの雨

小雨の中、由布院行です。

やはり由布院塚原は肌寒い。相棒のニイザワさんは軽トラックを駆って鹿児島行らしい。クヌギの薪木が暖炉の前に置いてある。火をつけて畑に出て島らっきょうに蔓延ったスギナを抜く。スギナは地下茎が強いのでさすがの島らっきょうも喰われてしまっている。ニイザワさんに働いたフリだけ残して小屋に戻りクヌギの暖をとってくつろいだ。農園の雨もいいもんです。

中洲若子の記念樹

陽光の中、団地の桜も緑が濃くなって来ました。

由布農園での1日。カミウラ牛舎で悩む。反対の会の会長が牛舎代替え地として提案した2反の土地でも、隣接の酪農家の非人道的な拒絶で暗礁に乗り上げた。「微塵たりとも他人からの迷惑を容認しない」そんな非常識が世の中にまかり通るのだろうか。ここはこのまま引き下がれない。。「先に諦めた方が負けだ」と落胆のカミウラさんにさとす。根気よく続けて良い前例を残さなきゃ。取り敢えず反対の会会長に以下の回答書を131名の反対署名者に手渡して貰うように頼んだ。


涼しくシットリした中洲アイパオの中で椎茸菌がホダ木の栄養を静かに吸収しております。


中洲若子を偲んで若子ロックガーデンの手入れです。中央で花みずきが記念樹に成長します。

塚原地区の住民の皆様
私は ㈱ルミカ代表の●●●●です。4月11日牛舎建設反対の会からの要望書と建設に反対される131名の名簿を頂きました。要望先は酪農家カミウラ氏と牛舎用の土地を提供しようとする土地所有者の株式会社ルミカ宛てです。

ここに謹んで皆様の要望書に対して以下のように返答させていただきます。
まず最初に当塚原の地と地区の皆様に20年来お世話になっているルミカがなぜ上浦氏の依頼に応じたかを説明させて頂きます。
土地の貸借契約書にもある通りルミカ側には一切の営利目的はなく牛舎用のログハウス資材を無償で提供するものです。

会社の目的の第一は「この地区に他所で見られない美しい牛舎の中の幸せな牛を子供達に直に触れさせたい」こと。そして第二は「この塚原の地で生まれた最高品質の牛乳から素晴らしい乳製品を作って欲しい」ことです。

ルミカは40年来色んな製品を開発し環境問題を技術で改善して世の中のお役に立てることを経営目標としております。当然ながらカミウラ牛舎による塚原地区への貢献を期待する傍ら、地域の環境劣化という問題に対処する義務があります。
この問題は極めて微々たるものだと当初安易に考え、上浦氏の申し出を受諾しました。
しかしながら皆様の切実なご心配と「牛舎建設反対」との強い決議にしっかり応える必要があると思いました。

日本は小さな島国に多くの人口を抱える中、長い年月、近隣との友好な関係を守り住環境の改善維持に努めて参りました。これは日本人の大切な伝統です。一方で古い何かを壊し、進歩発展させ良い見本を創出して世に貢献することも取り組んでまいりました。身内や地区外の人達に協力の手を差し伸べて積極的に新たな問題解決に従事して経験を積むことも次世代に伝える大切なことです。この点でも日本人はより多くの資質を備えております。

大切なことは他への思いやりと問題解決のあり方を子供達に伝えるのが我々の世代の義務です。
皆様ご賢察されるとおり何が何でも反対とする信条と行動から身動きできなくなった事例を散見します。ですからルミカも皆様と同じ立場で検討させて下さい。

気が遠くなるほど長い年月牛や馬は家族同然で家計の支えになって来たと教えられています。彼らは心を和ませる貴重な存在でもあります。近年特に子供達や障害者にとっては不可欠だと言われております。時代が変わっても自然との共存でその糞尿を忌み嫌うわけには参りません。子供達にもそれは伝えるべきです。そして飼育する牛の数も良識に沿って賢明に判断すべきではないでしょうか。

私は家畜一頭でも環境上問題だとする意見には同意できません。皆様も同感だと思います。では何頭までなら環境上容認できるかの議論から9頭以下なら問題なかろうとの解釈だと思います。しかしそれは住居が隣接する場合は慎重に検討すべきです。
そこで先ず一頭から酪農を初めて皆んなで観察しながら増やしていく。次に、生産される牛乳とバター、チーズ、ヨーグルト、スイーツ等の乳製品を厳しく吟味する。そうですもしも環境に全く問題ない。否、牛たちが欠かせない存在であると認識されたときは塚原の皆んなの牛小屋とするのは如何でしょう。その時はきっと神様をも喜ばせる素敵なニュースが外部に発信されるでしょう。「こんなに良質の食品ができました」との消費者向けと「こうやって糞やハエの問題は解消した」「未だこのような問題で困っている」等のテーマも発信されれば沢山の酪農家との交流も始まります。

小さな光であっても塚原の住民が灯す光で世の一隅を照らす善行に私どもも参加させてください。どうぞよろしくお願い申し上げます。
2018年4月28日
㈱ルミカ代表取締役
●●●●

以下に皆様のご意見をお聞かせください。

売れない新製品

義理の甥っ子に会社に来てもらった。大手警備保障会社に20年勤めていたので大閃光ペイントの評価をして貰う。

「警備保障と言うのは如何に財産を守るかが仕事で犯人を捕まえるのが仕事じゃない。発光スプレーを不審者に吹き付ける場面は殆どないだろう」

ポリカーボネートシールド(防護盾)だ。こいつに発光スプレーをセットしよう。サバイバルゲームで使わせるのだ。そしたらそれを見て機動隊が採用する。

いや。ヤッパリアミューズメントだ。ナガトシの光る文字シートだろう。明日倅の会社から研究者が2名来るので商品化頼もう。だけどうちの連中皆んな呑気だな。中洲以外に焦る気配が全くない。これじゃ脱サラ独立はできないよ。

新製品はとにかく難しい。世に無かった代物は使い方も発見発明しないといかん。それにしても「ケミホタル」は奇跡的な穴場商品だった。中洲の独立新製品がケミホタルじゃなかったと思うとソッとする。皆さん独立して最初に手掛ける製品は手離れが良いことが必須ですよ。ああ怖。


のどかな由布農園の花。鯛釣り草と翁草の群生。4/22撮影。

由布農園で牛舎建設がピンチに

先週のこと塚原地区での牛舎建設反対の会からの要望書と建設に反対される131名の名簿を頂きました。
要望先は酪農家上浦氏と牛舎用の土地を提供しようとする土地所有者の株式会社ルミカ宛てです。

そこで本日牛舎建設反対の会会長とお話ししました。先ず会長の土地を購入し改めてその土地の近隣の同意を得ること、反対署名された131名の方にはルミカの回答書を差し出し牛舎建設問題を引き続き協議することにしました。

農園ではご覧の通り左ポリスブラウンとサセックスが大喧嘩しました。

睨み合いです

結局サセックスが負けて腕にf抱かれて泣きました。